会員企業を紹介します②湘南貿易

2022年 7月 23日

横浜グリーン購入ネットワークの会員企業を紹介します。取材は記者の春名さんです。

第2回目は株式会社湘南貿易様。廃プラのリサイクルを見える化に取り組み、スポーツイベントなどと連携されている企業です。

プラスチック再生機械などの輸入販売会社「湘南貿易」(横浜市西区北幸、橋本則夫代表取締役)が、スポーツイベントや学校への出前授業を通して、廃プラスチックのリサイクル普及に力を入れている。ペットボトルキャップ、PPバンドなど身近なものを再製品化(アップサイクル)することで、リサイクルを〝見える化〟し、ごみの分別・洗浄・回収の必要性を訴えている。

同社は関連企業の「エレマ・ジャパン」を含めて従業員40人。軟包材関連機械の専門商社として、欧州を中心に世界の最先端技術を日本に紹介する目的で、1997年に設立された。ノンアルコールのワイン・ビールの輸入販売も事業の柱に据える。

「プラスチック再生装置を販売していくなかで、リサイクルは分別が重要であること、それは機械ではなく皆さんの協力なしには成り立たないことを痛感し、その重要性や思いを伝えるためにエコロジー事業部を立ち上げた」と話すのは、同事業部の山本直さん。プラスチックのリサイクルをコーディネートするのが使命だ。

リサイクルの方法は①マテリアル②ケミカル③サーマル―の三つある。

「マテリアルリサイクル」は、使用済み製品などを新しい製品の原料として使うもので、エレマ社(本社・オーストリア)の再生装置を使う。日本では350台以上、世界で6000台以上の実績がある。

「ペットボトルtoペットボトル」のリサイクルを実現した。さらに、エレマ・ジャパンが代理店をするエレマ社とサントリーなどが協働し、ボトルを粉砕・洗浄したフレーク(薄片)から、ペレット(粒)を経ずに、直接プリフォーム(試験管状の中間製品)にする技術を開発、CO₂の大幅削減を図ることができた。基本的に単一素材化が条件。分別や異物除去の徹底が必須となる。

「ケミカルリサイクル」は、油化、ガス化、コークス炉化学燃料化などの方法があるが、同社では、油化装置をメインに提案している。対象がポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリシチレン(PS)のみと、限定的になるのが課題だが、現在PETやPAに対応する技術の開発を、テスト装置を準備して行っている。

「サーマルリサイクル」は、焼却の際に発生する排気ガスの熱エネルギーを回収・利用するもので、燃焼ボイラーを提案している。マテリアル、ケミカルの両リサイクルが困難な複合素材の廃棄物が対象となる。

このように、一口にプラスチックと言っても、リサイクルの方法も違えば、溶ける温度も違う。リサイクルの効率を高めるには、プラスチックの種類ごとの分別・洗浄・回収が重要だということを、広く知ってほしい。

そうして始まったのが同社のアップサイクルの取り組みだ。「消費者はプラスチックのことを分かっていない方が多い。作り方やリサイクル方法を見える化し、気づいていただくことを主眼に置いている」と山本さんは説明する。

導入したのは、プラスチックプレナー社(オーストリア)の小型の破砕機、押し出し・射出装置。「プラスチックはチョコレート」をキーワードに、金型のアイデア次第で、さまざまな製品に生まれ変えさせることができる。

2019年から、サッカーJリーグの横浜FCと一緒に始めたのが、「ペットボトルキャップ回収プロジェクト」。ホームゲームにキャップを50㌘持ってきてもらうと、キャップで製造した、選手の背番号が刻まれたキーホルダーやマスクストラップと交換する。サッカー観戦を通してエコやリサイクル意識を高めてもらうのが狙いだ。

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横浜FCと一緒に始めた「ペットボトルキャップ回収プロジェクト」のブース

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ペットボトルのキャップで作ったボタン、ピン、キーホルダー、色分別をして混ぜ合わせることでオリジナルのマーブル模様が作り出せる。

プロゴルファーの笹原優美プロとは、ゴルフを通じたエコの発信を共同で実施。ゴルフイベントでは、キャップを持参した人には笹原プロのオリジナルデザインの「Good manners = Better score」と湘南貿易がペットボトルキャップのリサイクルをブランディングした「Re MAKE cap」の文字の入ったマーカーをプレゼントした。

また、湘南国際マラソンにエコフレンドシップパートナーとして協賛している。前回大会で回収したランナー用荷物袋を、リサイクルして配布し、製造工程で排出されるCO₂は横浜ブルーカーボン制度を利用し、オフセットしている。そのほか、学校への出前授業・回収活動にも力を入れ、色ごとの分別が重要であることなどを伝えている。

山本さんは「悪者に扱われることもあるプラスチックから、私たちは豊かさを享受しているのも事実。分別・洗浄し回収することでごみでなく、資源に変わることを知ってほしい」と話していた。

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ペットボトルのキャップなどを加工するマニュアルインジェクション装置と山本さん

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